朝のスキンケアを済ませてから、しばらく時間を置いて後でメイクをしたい……そんな場面、意外とありますよね。
例えば休日の朝、洗顔してスキンケアをした後、午前中はリラックスして過ごし、昼前になってようやく化粧を始める場合などです。また、忙しい朝に一度スキンケアだけ済ませて家事をこなし、出かける直前にメイクをすることもあるでしょう。
しかしスキンケアしてから3時間も経ってから化粧をして、本当に大丈夫なのでしょうか? 「時間が空いたらもう一度顔を洗った方がいいの?」「そのままメイクしたら崩れやすくならない?」と疑問に思う方も多いかもしれません。と心配になりますよね。
実際、この疑問はSNSや美容系Q&Aサイトでもよく話題に上がっており、多くの方が同じ悩みを抱えているようです。
結論から言えば、スキンケアから時間が空いた場合は、メイク前にもう一度軽くスキンケアで肌を整えるのがおすすめです。 時間が経った肌は水分バランスが変化し、そのままではファンデーションなどのノリが悪く、メイク崩れの原因になります。以下で、その理由と具体的な対策について詳しく解説していきます。
- スキンケア後3時間経過した肌の変化と問題点
- メイク前に必要なスキンケアの具体的な対策
- 時間が空いた後のメイク崩れを防ぐ方法
- 短時間でできる効果的なスキンケアのコツ
スキンケア後3時間経ってから化粧するとどうなる?
まず、スキンケアしてから数時間が経過した肌の状態と、そのままメイクをした場合に起こりうる問題を見てみましょう。
一般的に、スキンケア後の肌にメイクをする理想のタイミングは5〜10分程度以内と言われています。スキンケア直後すぎても肌表面にベタつきが残っているとファンデーションが密着せず崩れの原因になりますので、最低でも1〜2分はおいてからメイクを始めるのが大切です。
3時間というのは明らかに長すぎるインターバルで、その間に肌には様々な変化が起こっています。
時間が経つと肌は乾燥し、皮脂も分泌される

スキンケア直後は肌が潤いで満たされてしっとりしていますが、時間の経過とともにその潤いは少しずつ失われていきます。保湿剤の成分は肌に浸透したり蒸発したりして、3時間も経てばスキンケア直後のような潤いたっぷりの状態ではなくなっているでしょう。
特にエアコンの効いた室内や乾燥した環境にいれば、肌表面の水分は想像以上に早く飛んでいってしまいます。乾燥肌の方でなくても、スキンケアから時間が経てば誰しも多少の乾燥は進むものです。
その結果、肌質によっては頬はカサつくのにTゾーンはテカるといった混合肌特有のアンバランスな状態になることもあります。
一方で、肌は時間が経つと皮脂も分泌します。特に朝のスキンケア後メイクをせずにしばらく過ごすと、Tゾーンなど皮脂の多い部分はテカリやすく、触るとしっとりというよりベタつきを感じるかもしれません。
これは肌内部の水分が減ってくると、それを補おうとして皮脂の分泌が活発になるためです。また、室内で過ごしていても空気中のほこりやチリが少しずつ肌に付着するため、時間が経った肌表面は朝スキンケア直後と比べて決してクリーンとは言えません。
時間を置いたまま化粧するとメイク崩れの原因に
では、そのように適度な潤いが失われ皮脂や微細な汚れが付着した肌に、何も対策せず直接ファンデーションを塗ったらどうなるでしょうか?
残念ながら、メイクの仕上がりは悪くなり、持ちも低下してしまいます。肌が乾燥気味だと、ファンデーションがうまく伸びずにムラ付きしたり、カサついた部分に粉が吹いたように見えてしまうことがあります。
肌表面が粉っぽくなったり、ファンデーションが小じわに入り込んでひび割れて見えることもあるでしょう。逆に皮脂が多い部分では、下地やファンデーションが馴染まず浮いてしまったり、ヨレやすくなったり、毛穴落ちしてまだらになることも考えられます。
スキンケア直後であれば肌が程よくしっとりしていて化粧ノリが良い状態ですが、3時間も経過してしまうとファンデーションを密着させるための「潤いのクッション」が不足した状態になっています。
そのままではメイク持ちも悪く、せっかく綺麗に仕上げてもすぐ崩れてしまう可能性が高いです。極端な例では、肌が乾燥しているせいでファンデーションがひび割れ、ウロコのように剥がれ落ちて見えてしまったというケースもあります。
スキンケアから3時間後に化粧する場合の対策とコツ
スキンケア後しばらく時間が空いてからメイクをする場合でも、ちょっとした工夫で化粧ノリと持ちを格段に良くすることができます。
「時間が空いたらもう一度最初からスキンケアし直すなんて面倒」と思うかもしれませんが、短時間でできる簡単な方法でOKです。以下に、3時間後にメイクする際の効果的なスキンケアのポイントを紹介します。
ちなみに筆者自身も、朝スキンケアだけ済ませてから後でメイクすることがありますが、その際は必ずこの「メイク前のひと手間」を実践しています。少しの工夫で仕上がりに歴然と差が出るためです。
また、メイクを後回しにするからといって朝のスキンケア自体を省略するのはおすすめできません。 朝洗顔後に保湿をしないと、肌がカラカラに乾いてしまい、逆に皮脂が過剰に出る原因にもなります。あくまで朝はしっかり保湿し、その上で時間が経ってからメイクする際に追加のケアを行う、という考え方です。
メイク前にもう一度スキンケアで保湿し直す

一番のポイントは、メイクを始める直前にもう一度肌に水分を与えてあげることです。具体的には、化粧水をもう一度つけて肌を潤すのが効果的です。
コットンに化粧水を含ませてパッティングすれば、肌に水分を補給できるだけでなく、軽い皮脂汚れやほこりも拭き取ることができます。顔全体に優しくパッティングしたら、必要であれば少量の乳液やクリームをなじませましょう(脂性肌の方はクリームなしで化粧水だけでも十分です)。このひと手間で、肌が再びしっとりと整い、ファンデーションがピタッと密着しやすい状態に戻ります。
なお、コットンが手元にない場合や手早く済ませたいときは、ミストタイプの化粧水を顔全体に吹きかけ、軽くハンドプレスでなじませる方法もおすすめです。どの場合でも、化粧水や乳液をつけたらすぐにファンデーションを塗らず、1分ほどおいて肌になじませてからメイクを始めるようにしましょう。
「朝スキンケアしたのにまた保湿するなんて過剰では?」と思うかもしれません。しかし3時間も経てば朝の保湿効果は薄れているため、このタイミングでの保湿し直しは決して無駄ではありません。
むしろ、メイク崩れを防ぐための必要なプロセスと考えましょう。実際、プロのメイクアップアーティストも「時間が空いたらメイク前にスキンケアをし直す」ことを推奨しています。
実際、SNSでも「メイク前にもう一度保湿するだけで化粧ノリが全然違う!」といった声が多く見られます。この方法は一般の美容好きの人々の間でも広く実践されており、ちょっとしたコツですが効果が高い方法です。
朝の段階で塗った化粧水・乳液が肌に残っているからといって安心せず、メイク前に改めて保湿することでメイクの仕上がりは大きく変わります。
皮脂が気になる場合は洗顔・ふき取りでオフ
時間が経って肌のテカリや皮脂が気になる場合は、メイク前に余分な皮脂をオフしておくことも重要です。 ティッシュで軽く押さえて皮脂を吸着させたり、上で紹介したように化粧水を含ませたコットンで顔を優しく拭き取るだけでも効果があります。
これにより、ファンデーションがヨレる原因となる皮脂膜を薄くできます。市販のあぶらとり紙で軽く押さえてオフしても良いですが、取りすぎると逆に乾燥を招くため優しく行うのがポイントです。
場合によっては、もう一度洗顔をする選択肢もあります。 例えば、朝スキンケア後に汗ばむような作業をしていたり、屋外でほこりっぽい環境にいたような場合です。ただし洗顔をする場合は、肌に必要なうるおいまで奪わないよう注意しましょう。
ゴシゴシ洗わずに優しくすすぐ程度にとどめ、洗顔後は速やかに化粧水で保湿してください。また、朝につけた日焼け止めが落ち切ってしまうため、後述するようにメイク前に忘れず付け直す必要があります。
脂性肌の方で「これ以上保湿したら余計にテカりそう…」と心配な場合も、皮脂をきちんとオフした上で軽く水分補給をすることがポイントです。
水分不足で皮脂が過剰に出ているケースも多いため、油分を取り除いた肌に化粧水をなじませておくと過度なテカリを防げます。その後のファンデーションも均一について崩れにくくなるでしょう。
なお、朝にスキンケアをしてから夕方以降になってメイクする場合など半日以上の長い時間が空いたケースでは、皮脂や汚れの蓄積も多くなっています。このようなときは一度洗顔料を使って顔を洗い、スキンケアを最初からやり直してしまった方がメイクのりが良くなるでしょう。
日焼け止めは塗り直し!朝のケアはシンプルに

長い時間を空けてメイクする際に意外と見落としがちなのが、日焼け止め(UVケア)の塗り直しです。朝のスキンケア後に外出しない場合でも、「とりあえず日焼け止めだけは塗っておく」という方も多いでしょう。しかし日焼け止めの効果は2〜3時間ほどで薄れてしまうため、3時間後にメイクをする時には改めて塗り直さなければ十分なUV対策になりません。
そのため、メイク前のスキンケアで忘れずに日焼け止め(またはUVカット効果のある下地)を塗り直しましょう。 上記で化粧水などで肌を整えた後、外出する直前に顔全体にムラなく日焼け止めを塗り直します。特に一度洗顔してリセットした場合や、化粧水で拭き取る段階で朝のUV下地が取れている場合は念入りに行ってください。このひと手間で日中の紫外線から肌を守れるだけでなく、ファンデーションのノリも良くなります。
逆に、朝の段階で「あとでメイクするから」と考えて日焼け止めを塗らずに過ごすのも一つの方法です。
午前中にほとんど日差しを浴びず室内で過ごすのであれば、スキンケア後のUVケアを省略し、メイク前(外出前)に初めて日焼け止めを塗る形でも良いでしょう。この場合でも、メイク前には上記と同様に化粧水での保湿を行った上で、新たに日焼け止めや下地を塗ってからファンデーションに移ってください。
最後に、スキンケアとメイクの間隔が空く場合の対処法をまとめました。時間の経過に応じてどのようなケアをすればよいか、目安として参考にしてみてください。
スキンケアからメイクまでの時間 | 肌の状態と対策 |
---|---|
〜30分程度(短い間隔) | スキンケア後5〜10分ほどおいてからメイク開始するのが理想。肌がまだしっとりしているので追加の保湿は不要ですが、ベタつきが気になる場合はティッシュで軽く押さえてから化粧下地を塗りましょう。 |
約1時間 | 肌の表面のしっとり感が薄れてくる頃。乾燥を感じる場合はメイク前に化粧水を少量なじませて保湿をプラス。皮脂が浮いている場合はティッシュオフしておきます。必要なら乳液をほんの少しだけ足してもOKです。 |
2〜3時間以上 | 肌内部の水分が減り表面は乾燥&皮脂が混在する状態。メイク直前に化粧水でしっかり保湿し直し、乳液も少量つけて肌を柔らかく整えます。皮脂汚れが気になる場合は洗顔や拭き取りでリセットを。朝つけた日焼け止めは必ず塗り直してからメイクしましょう。 |
以上のポイントをおさえておけば、スキンケア後に時間が空いてしまってももう慌てる必要はありません。
最後に、このテーマでよくある疑問をQ&A形式で補足します。
- 時間が経ったらやはり洗顔し直した方がいいのでしょうか?
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基本的には洗顔し直さなくても大丈夫です。 軽い皮脂汚れであれば化粧水を含ませたコットンでやさしく拭き取れば十分です。ただし、汗をかいたりホコリっぽい場所にいた場合や、半日以上時間が空いた場合には、一度洗顔してリセットした方がいいでしょう。その際は洗顔後にしっかり保湿し直すことをお忘れなく。
- メイクをする直前まで、朝のスキンケアをしないでおいてもいいですか?
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朝のスキンケアは必ず行いましょう。 メイクをしないからといって洗顔後に何もつけないでいると、肌が乾燥しきってしまいトラブルの元になります。朝きちんと保湿ケアをしておくことで肌コンディションを保ち、その上で時間経過後の追加ケアを行うことが重要です。
- メイク前に乳液やクリームをつけたらベタついて崩れませんか?
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適量をなじませれば問題ありません。 乳液やクリームのつけすぎは確かに禁物ですが、ごく少量を薄く伸ばしてしっかり肌になじませれば、ファンデーションの邪魔にはなりません。それよりも肌がカサついているままの方がメイク崩れの原因になります。脂性肌の方は無理にクリームまで塗らず化粧水だけでもOKですし、逆に乾燥が気になる方は少量でも乳液をつけておくことをおすすめします。
- 化粧水で保湿し直す時間がない時はどうすれば良いですか?
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ミスト化粧水やシートマスクで代用しましょう。 手順を簡略化したい場合、顔に吹きかけるタイプのミスト状化粧水を活用したり、数分で保湿できるシートマスクを使うのも手です。ミスト化粧水ならスプレーしてなじませるだけ、シートマスクなら洗顔不要で一気に水分補給ができます。ただし、シートマスク後は肌表面に残った美容液を軽くなじませてベタつきを抑えてからメイクに移りましょう。これなら忙しい時でも手軽に肌を潤せるのでおすすめです。
これらの対策を実践すれば、時間が経った肌でも化粧ノリ・持ちが格段にアップします。 ほんの少しの手間で大きな差が出ますから、ぜひ一度試してその効果を実感してみてくださいね。
総括:スキンケアの3時間後に化粧
この記事のまとめです。
- スキンケア後3時間経つと肌の水分が減少し乾燥しやすくなる
- 時間が経つと皮脂が分泌され、化粧崩れの原因になる
- 肌表面にはホコリや汚れが付着し、化粧ノリが悪くなる
- そのまま化粧をするとファンデーションがムラになりやすい
- メイク前に化粧水で軽く保湿し直すと化粧ノリが改善される
- 皮脂が気になる場合はティッシュオフや拭き取り化粧水が効果的
- 乾燥肌の人は乳液を少量なじませるとファンデーションが密着しやすい
- 脂性肌の人は化粧水のみでも十分な保湿ができる
- メイク前に日焼け止めを塗り直すことでUV対策ができる
- ミスト化粧水を使えば手軽に保湿ができる
- 汗をかいた場合は洗顔して肌をリセットするとメイクが持続しやすい
- 皮脂が多い場合は軽くふき取るとファンデーションが崩れにくくなる
- 朝スキンケアを省略せず、メイク前に追加ケアすることが大切
- シートマスクを活用すると短時間で肌の状態を整えられる
- メイク崩れを防ぐために化粧前のスキンケアは必須である